スタッフ紹介

  • 院長紹介

    院長:山本 佳洋院長:山本 佳洋 (やまもと よしひろ)

    <日頃大切に思っていること>

    いつも思っているのですが、診療をしているときは、わたしにとっては、「本日100人目の患者様」であっても、患者様にとっては、「今日はじめての診察」です。そのことを常に頭において、100人目の患者様でも、今日はじめての患者様であると思ってがんばっています。

    <経歴>
    昭和59年 杏林大学医学部 卒業
    財団法人自警会 東京警察病院 内科
    平成7年 ヴァージニア大学医学部 留学
    平成9年 財団法人自警会 東京警察病院 消化器科
    平成11年 医療法人社団やすらぎ会 山本医院 開業
    現在に至る

    <役職>
    平成28年5月 伊東医師会 会長

    <所属学会>
    日本消化器病学会 認定専門医
    日本消化器内視鏡学会 認定専門医
    日本内科学会 認定専門医

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  • 胃四方山話

    美味しいものを美味しく食べたい。これが、人間の大きな楽しみの1つであることは間違いない事です。そのためには、まずお金持ちになって、高級レストランに行き、高級な食材を、一流シェフが調理することも重要ですが、健康な胃を持っていることも大きな要因です。美味しそうなものを目の前にしても食欲がなかったり、胃がもたれ、気持ち悪かったり、食べてもすぐにお腹いっぱいになったのでは、せっかくの高級料理もだいなしです。

    胃は、デリケートにできていて、胃酸の分泌と胃の蠕動運動や胃の弛緩現象が密接に関係しています。胃は、食物が胃のなかに入ると、胃体部が、まず弛緩し、食物をそこに貯留する。その後、徐々に胃前庭部に食物は移動し、その後、前庭部の収縮運動と胃酸の分泌も加わり、食物は消化、粉砕、攪拌される。そして、食物片は、幽門を通過する大きさ、約2-3mmの大きさになり十二指腸に移動します。そのときに、胃酸の分泌が多く、その胃酸が直接十二指腸に入ると、胃の蠕動運動や胃内の内臓知覚感受性も変化します。つまり、胃運動と胃酸の分泌が密接に関与して、健康な胃が出来上がるのです。もちろん、消化性潰瘍や胃癌があれば、症状も出るでしょう。

    図1:上腹部愁訴発現の頻度全世界で、どのくらい上腹部症状をもつか、インターネットを使った一般人のアンケートがあります。「あなたは、過去3ヶ月以内のなんらかの上腹部症状をもったことがありますか?」との問いに、米国人は60%、全世界の平均で40%、日本人では4人に1人(25%)がYESと答えています(図1:画像クリックで拡大表示します)。

    最近は、エーザイがGERDのコマーシャルを流していますが、留学中にアメリカでテレビを見ていると、頻回に胃薬、特に胸焼けのお薬のコマーシャルをみました。アメリカは、日本より、上腹部症状をもつ人の割合が多いですが、保険制度が十分でありません。そのため、医療機関を受診できず、投薬はもちろん、胃カメラなんかの検査も出来ません。消化管症状をもつ大部分の人は、市販薬を飲んでいます。

    一方、日本では、上腹部症状をもつ人のなかの、34%が医療機関を受診しています。医療機関では、もちろん胃カメラ検査をはじめとする検査を施行しています。外来を受診する患者さんの30%には、消化性潰瘍や胃癌のような器質的な疾患がありますが、70%の患者さんには、このような器質的疾患がありません。この症状群を機能性胃腸障害(Functional Gastrointestinal Disorder; FGID)と呼ばれています。以前、総理大臣になった自民党の安倍晋三氏は、「美しい国、日本」の所信表明演説をした後に、過労(?)により慶応大学に入院しました。記者会見で、機能性胃腸障害のため、治療と検査が必要なため、無責任にも総理を辞任すると報道されました。このことで、FGIDは有名になったわけです(あとで、知りましたが、実はIBDだったそうですが)。

    では、どのようなときに、症状は出現するのか?胃腸は脳と密接に関連し、「脳-胃相関」「脳-腸相関」などといわれ、脳のストレスが消化管を動かす、アクセル役の副交感神経と、消化管運動を止める、ブレーキ役の交感神経で調整されています。そのアンバランスによりいろいろな症状が出現するわけです。一般的には、胃酸分泌が亢進すると胃痛の原因になります。特に、十二指腸内に胃酸が入ると胃痛や消化不良の症状が出現するようです。最近は、ボランティアを対象に、十二指腸内に酸を注入すると、胃内の内臓感覚閾値が低下し、ちょっとした刺激でも胃痛を感じた、と報告されています。

    また、胃酸の増加は、GERDにも大きく関与します。そのうえ、FGIDでは、脳腸相関の悪循環が形成されています。不安がつのるとお腹が痛くなる、緊張すると胸がどきどきするなど、脳で感じた環境状況は遠心信号として、身体の各臓器に伝えられ、その臓器の活動が変化することで環境への適応、ストレス処理を行っています。脳と胃腸には、ほかの臓器より密接な関係があることがわかっていて、FGIDでは、脳がストレスを感じると、その信号が胃や腸へと伝わり、食後のもたれ感や飽満感、下痢や便秘などの便通異常を起こします。

    図2:FDおよびIBSにおける脳腸相関の悪循環また一方で、胃や腸で起こった食後のもたれ感や飽満感、下痢や便秘などの症状が求心信号として、脳の活動(不安感などの情動)に大きく影響を与えることが明らかになっています。つまり、FGIDでは脳と胃腸が相互に影響しあい、ストレスが消化管運動異常や内臓知覚過敏を悪化させるとともに、これらが不安感などの心理的異常を悪化させ、さらなるストレスを生じさせるという悪循環が起こっているのです(図2:画像クリックで拡大表示します)。

    以前は、胃排出能、つまり胃から食物の排出能力が悪いと、消化不良症状(胃もたれ、食欲低下、早期膨満感)が現れると考えられていました。しかし、FGID患者の症例数がたまるごとに、胃排出能が低下している患者は、37%にすぎないことが明らかになりました。胃運動は、大きく分けて、胃前庭部運動と胃体部弛緩と内臓知覚に分類されます。胃は風船のようなものと考えてよいのです。

    食事が入ると、胃は膨らみます。胃の筋肉が硬かったり、胃の内臓知覚が過敏だと、胃は膨らみにくかったり、膨らんだときに知覚過敏を起こし、痛みや張りといった症状が出ます。そのため、食事を少し取っただけで、すぐにお腹がいっぱいになったりするのです。胃が風船のように膨らんだ後は、食物は徐々に胃前庭部に移動し、収縮により胃酸とともに粉砕され、小さく粉砕されて、胃から排出されます。前述の胃排出能は、この部分だけが反映される形となります。

    大食い選手権に出場するフードファイターの胃バリウム写真を見たことがあります。フードファイターは、胃の風船機能が人並み以上に大きく、腹の半分ぐらいが胃で膨らんでいました。ちなみに、げっ歯類の胃は、食いだめするため、胃が食事により通常の5倍まで膨らみ、腹いっぱいに胃が膨らむことが出来ます。このことを考えると、大食いフードファイターは、人類の飢餓時代の遺伝子を強く組み込まれた、先祖がえりをした新人類かもしれません。
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